発音は音のストリームの特徴を真似る

英語の本やサイトに発音はなるべくモデル音を真似るとか、繰り返すとか、英語のシャワーを浴びるとかの表現がありますが、英語の音を真似るのは容易なことではありません。それは科学的な理由があり現代言語は相対音感を利用しているからです。相対音感は音と音の関係で音を認識する方法です。声帯のサイズに関わらずに言語学習ができる利点がありますが、相対的な関係は話者固有のものであるため、自分自身で確立しなければなりません。

相対音感の音声で真似るべきは音のストリームの音の特徴を真似る事です。日本には多くの物真似をする芸人がいますが、その人たちの英語の発音が良いかと言えば、必ずしも上手ではありません。それは真似するポイントが違うために、日本語における他人の話し方を真似る場合と、英語を真似る場合には大きく違うからです。

また英語らしい音にするなら、英語のある音の特徴を誇張すれば英語らしく聞えます。しかし、これは単なる英語らしい音だけで、相手に理解される発音になれません。

英語の発音でも真似る事は重要に違いはありませんが、英語の発音のどこを真似るかを知ることは大変重要です。 

藤村靖氏は岩波書店出版の”音声科学原論”の143Pに英語ネイティブ23人が"pour"と発音してRの音を保持してMRIで撮影した横顔の画像があります。驚く事に23人全部違う舌や喉の形状となっています。

その画像は舌の使い方は全部が違うもので、舌の形状がまちまちなのです。舌先が上に上がっている人もいれば、舌先が下のままの人もいます。舌が平べったい人もいれば先の尖った人もいます。

横から見た形は全部違うにも関らず、聞いた人は同じ音に聞こえるのです。つまりRの発音方法はネイティブも各自まちまちと言う事です。調音音声学では3つくらいのパターンしか紹介しておりません。それでも全員の発音は間違いなく"pour"と言う発音が正しくできているのです。正しい言い方をすれば間違いなく認識されているのです。

このMRIの画像からR発音時の舌の形状はどうでも良いと言えます。それでも間違いなく"pour"と認識されているのです。すると大事なのはRを発話する時の口や舌の形状ではなく、全体的な音の変化を真似る事です。各音素よりは、リズム、イントネーション、ストレスの方がずっと重要になります。

すると発音練習では各音素をどう調音するかではなく、どう音を変化させ、ネイティブのような音のストリームを生成するかが重要になります。

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