英会話学習はシングルタスク

人間は聞きながら話したり、文字を見ながら声を上げて読んだり、同時にマルチの作業が可能です。しかし学習する時にはマルチタスクでは無く、シングルタスクの方が効果が上がるようです。このような脳の研究はありませんが、実際の経験から言えると思います。

私はワープロ・オペレータのプロの方から入力を速く、正確性を高めるために定期的に入力の基礎練習をするそうです。ワープロ・オペレータであれば毎日入力作業をしている練習になりそうですが、キーボード入力は通常の文字入力作業では何百時間仕事をしても入力がより速く、より正確にならないと言うのです。ワープロの入力プロも基本練習を繰り返して、より正確に、より速く打つ事が可能となると言うのです。多分ワープロの入力の仕事をする場合に脳の働きは文字の並べ方とか変換とか句読点などに注意が集中してしまいます。キーの位置を覚える練習にはほとんどならないのです。ワープロ入力の仕事を続けてもほとんどスピードは上がらないのです。ブランインドタッチを望むなら入力の作業をするのではなく、キーボードの基本練習をしなければ通常の入力の速度も正確性も上がりません。

皆様がキーボードを毎日使っていてもその結果として入力が速くなったとか、正確になったとかは感じ無いのはそのためです。ブラインドタッチを覚えようとしない人は何十年キーボードを使っていてもキーを見ないで入力ができるようになりません。

同じような理由から本をたくさん読んだからと言って、漢字をたくさん読めるようになるわけでありません。また良い文章が書けるようになる訳でありません。もちろん作家になる人は多くの読書をしていますが、一般的な読み方では内容を理解するだけで、読んでいるだけで漢字の書き方を覚えたとか、良い文章が書けるようにならないのです。

英語の勉強をしている人が時事ニュースの音読をして人に何故その方法を選んだか聞いてみました。すると発音練習と内容を読んで楽しめ、新しい単語も覚えられるからと答えました。しかし、私は幾つかの勉強を兼ねるのは決して効率の良い学習方法ではないと思います。

私は通訳として長い事英語を使って話していましたが、残念ながらその間に自分の発音が良くなったと言う実感はありません。私は東京ディズニーランドの開園時に通訳として働き多いときには80人くらいの仲間がいましが、平均的に言えば発音は素晴らしく良いものでありませんでした。同時通訳者はスピーカーの音声に注意して聞き、調整すべき自分の発音が良く聞けませんのでどうしても発音が甘くなるのはどうしようもないものです。

通訳者は日英、英日と訳すのが専門の仕事なのです。それにしても通訳はある英語が聞き取れたとか、ある日本語が上手く訳せたとかが最大関心事で発音までは訳程に気にしない人がほとんどです。通訳者として発音をしている限りはどれほど英語を話そうと発音は良くなりません。これも英語を話す時は何を話すかに関心が集中して発音の方に回らないのではないかと思われます。通訳をやっていれば訳も発音も上手くなるとはいかないものです。

ネイティブと会話をしながら英会話を覚えるのも幻想に過ぎません。英会話の良くできない人は英語を聞いて理解するだけで大変なのです。自分の知っている表現をタイミング良く思い出すのが精一杯です。このような英語のレベルで自分の言いたい英語作るとか、相手が言った事を1回聞いて覚えるのはとても無理な事です。母語である日本語も実は単純な母音から一つずつ覚えていきました。その積み重ねがあるから1回聞いたくらいでも覚えてしまいますが、日本語でも会話をしている間にどんどん覚えたのでないことは理解しなければなりません。

脳の機能はマルチタスクで機能しますが、覚えるときには覚えるための基本的な練習を集中しなければ良い結果は生まれないと思います。英語の勉強で発音をするために多読をするとか、聞いただけで英語が話そうとするのは同じような理由から効果的な方法ではありません。

人間の脳は覚えている事を思い出すよりは、新しいことを覚えさせる方が何倍も困難な事であるからだと思います。そのためには覚える意識を持って、その覚えることに集中することによって記憶が良くなるのではないかと思います。発音なら発音の練習をする、聞くならば聞く練習をするというようにシングルタスクで勉強する方がずっと効果的です。何かしながら同時にあれもこれも一緒に覚えるよりはずっと効果的だと思います。

発音と自分の楽しみと単語を覚えるために英語のニュースを音読して勉強している人を知っていますが、多分あまり効果的ではないと思います。楽しむ事はできると思いますが明確な目的意識をもたない限り発音の練習になるとは思えません。

但し、ウオーキングなどの軽い運動は記憶効果を高めるようです。歩く事も筋肉運動で脳への負担がありますが、あまり脳への付加を与えないので適度の付加となり脳が活性化するのではないかと思われます。私自身は歩きながらの発音練習は非常に楽しい練習方法だと思っています。

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