俗に言われる英語耳や英語口は存在しない

英語教材や英語学校で良く使われる「英語耳」と言う用語は、より科学的な音声学とか言語学とか英語学とか脳科学の分野ではほとんど使われておりません。だから悪い事にはなりませんが、英語耳の説明もいい加減なものばかりです。良く「英語耳」の用語が使われる教材でも英語耳の定義はまちまちです。

例えば「英語耳」が獲得できると言うある教材には次のような宣伝文句が並びます。

「英語には多くの高周波や無声音が含まれています。日本語にはこれらの音域が無い為に、日本人には高周波や無声音が聞き取れません。日本人の英語力はアジア最下位、といわれる所以は日本語自体に英語の周波数が無いという事も原因となっていることが近年の研究により判明しました。聞き取れない→話せるはずがありません。相手にいくらゆっくり喋ってもらっても、聴こえないのです。英語耳とは、この高周波が聞ける耳、つまり英語がはっきり聴こえる耳をいいます。英語がはっきりと聴こえると、不明な単語がでてきても大半の内容が理解できます。聴こえなければ、先に進めません。」

ある教材ではこう言います。

「英語が聞き取れないのは発音できないからです。正しい発音ができれば、英語耳が獲得でき、100%の聞き取りが可能となります。この教材で英語の発音練習すれが英語耳が獲得間違いありません。」

他の教材では次のように言っています。

「近頃、英語と日本語の周波数の違いについて、耳にすることがあります。周波数の違いから日本人の英語の学習が困難になっているというものです。周波数とは、空気中を音が伝わる時の振動数のことで、振動数が多いほど、周波数は高くなり、少ないほど、周波数は、低くなります。

各言語にもそれぞれ、固有の周波数があるということが、分かってきています。それによると、日本語は、世界でも最も低い周波数を持つ言語で、それに対し英語は、世界で最も高い周波数を持つ言語だそうです。例えば、日本語の周波数は、150HZ〜1,500HZであるのに対し、英語は2,000HZ〜12,000HZの周波数で話されています。

周波数上は、日本語と英語の音は、全く異なる次元にあるのです。さて、その周波数ですが、クラシック音楽の中に英語の高い周波数の音とよく似た音がたくさん含まれていることが、分かってきています。モーツァルトを聞くと高い周波数の音が良く聞き取れるようになるという説もあります。」

周波数というのはある一定のサイクルを持つ物理特性を指すものです。音声の場合は母音がこれに当たります。子音は雑音が多く安定した周波数がありませんから計る事はできません。音声を周波数で計ると言うのは、体重を量る時に物差しで計るようなもので計る事はできますがその結果は意味がありません。音声認識で使われるフーリエ関数で複雑な音を解析できますが、周波数のある音が前提で言語の子音は対象になっていません。

このように読んでみればいかに英語耳がいい加減なものかが分かります。同じ英語耳でありながら、ある業者は発音ができないから聞き取れないと言い、ある業者は日本語と英語の音域が違うから聞き取れないと言います。英語耳がいい加減なら、聞き取れない理由もいい加減です。自分たちの教材の宣伝の方便として使っているからなのです。生理学的に

英語耳とか英語口というのは存在しないし、それらを獲得すると言う教材のほとんどはいいこのように加減な説明です。英語を話したり聞いたりするのは英語耳や英語口獲得できたからでなく、英語の発音をする練習した結果であり、英語のいろいろな音を覚え学習した結果なのです。あるものを獲得したから英語が話せる分けでも、あるものを獲得したから英語が聞ける訳でもありません。

英語のリスニングの練習をしているとある時急に理解できるように感じる事が何回かあります。私も英語学習の経過の中で何度かあり、それは事実です。英語の聞き取りは音の特徴を覚えていて聞いた音を認識する力と、推測する力が必要になります。英語の音声で単語の6割くらいしか聞き取れない場合はほとんど意味をなしません。しかし、それが9割くらいのなると、推測できる可能性が飛躍的に高まります。

するとその時点ではその推測力により聞き取れない単語まで推測で理解でき、文章の全体が理解できます。その前の知識があるために次も理解度が高まります。理解の連鎖反応が起きるのです。英語の音声を聞いた時の理解度は理解できた単語の割合に直線的に比例するのではなく、単語の理解度が8割とか9割とかのレベルになると急激に全体の理解度が高まります。


これは何とも英語学習時の快感でありますが、英語耳が獲得できたのではありません。努力が導いてくれがだけで覚える努力の結果です。英語耳を信じてしまうとその努力を忘れ英語耳の獲得のみに専念するとそれは悲劇となります。

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