英会話学習や学習媒体の歴史から何を学ぶか

これらの英語教育の歴史を良く読むとどのように英会話を学んだら良いか、いろいろのヒントが浮かびます。これら英語学習の歴史の中で一番重要なのが自然な発音をどう身に付けるか苦労しているのが良く理解できます。日本は1868年の明治維新から急速に外国文化や技術を吸収しております。日本政府が外国から招聘した技術者の数千人規模になりますから、この頃からすでに生の外国語に触れる事のできる日本人はかなりいたことになります。英語学習も本格化してからも少なくとも140年以上は経過しております。この中で手法や機材の両面とも大きな改善を続けてきました。特にこの数十年は音響機器や文字データ処理機材の発達に著しいものが見られます。

英語学習法で文法訳読法から直説法になった理由は書き言葉でなく、世界的な交流も増え話し言葉を学習する重要性と必要性が認識されるようになったからです。そしてその話し言葉をあたかも子供が覚えるような方法で覚える方が良いと考えるようになりました。もし子供のように習うなら、会話をしながら覚えようと考えるのは自然な方向です。また英会話教育は英語を話す前の人、英語を話すための人、話ができる人はそれぞれ違う事も理解できと思います。英語学習は段階的な学習方法が理想的なのです。

また学習媒体の変化を見て、この140年の歴史で最大の出来事は1960年の始めにレコード媒体とテープレコーダーの出現によりにネイティブの発音聞いたり、自分の発音を録音して聞いたりするようになった事だと思います。その頃の英語学習者は米軍のFENとかNHKの英語ニュースを聞くとか英語の映画を見るのが生の英語を聞く方法でした。

そして1960年代になりようやく英語学習で好きなだけ生の英語に接する事ができる道具を手に入れたのです。しかしこの録音機の出現でネイティブの録音を繰り返し聞いても、単純に自分で録音して聞いてみても簡単には自然な言語は身に付かない事が判明しました。私が穎川を習い始めて頃は生の英語を思う存分聞く事が英会話学習者の大きな夢でしたが、少なくともその環境が英語を身に付けるベストの方法ではない事が判明しました。

しかし、その後にLL(Language Laboratory)が学校等で導入されましたが、それでも会話ができるようのならない事が分かってきました。その結果として現在は多くの学校ではLL教室からパソコン教室に換えつつあります。しかし、言語学習用のCALLは特殊な学校以外では広く使われておりません。パソコンに代わる事により英語学習の質がアウトプット重視でなくネットやPC媒体の多様性ある音や文字の情報を使うインプット重視の学習に変貌しつつあるのが実体です。

その後、英会話学校や公立学校でもネイティブと直接英語で会話ができる環境を導入し、英会話学習はいつでもネイティブの先生と話せる機会を手に入れたのです。そしてこの2000年にはいつでも手元においてどこでも聞いたり、録音したりする機器まで販売されるようになりました。英語学習はこのように科学の発達そして日本経済の発達により形としては理想的な英語学習方法に近づいてきました。この40年間で英語学習が必要としているものは全て手に入りました。しかし、望みの環境だけでは決して英語を話せるようにならない事が分かってきました。

それと同じように他のいろいろな事も分かってきました。例えば日本から外国への留学も増えるにつけ、留学したからと言ってすべての人が英語を身に付けることができる訳でもない事が分りました。現在では更に欲求が発展してエマージョン教育と言う英語漬けにして覚えるような方法もあります。しかし泳ぎを覚えたい人に、なるべく長時間プールに入れておくのと同じように乱暴な方法であると思います。学習とは自分が率先してやる行為でありますから、学習のプロセスで何か楽しみや喜びが無いのは大変不自然な事です。これでは創意も工夫も意欲も存在しない学習です。

この数十年をみただけでも英語のレベルは大幅に良くなったとは思われません。意欲のある人はそれ程費用を掛けなくても英語を学べるようになったとは言えますが発音やリスニングの聞き取りレベルはそれ程上がっておりません。ネイティブの発音をたくさん聞くだけで発音が良くなり、リスニングなどの英語力が飛躍的に良くならない事は知っておく必要があります。

IT化が進み英語のテキストや音のデータがふんだんに取り込める時代となりましたが、インプットを無暗に増やしたからと言って日本人の発音は良くならないでしょう。現在、既に十分以上のインプットが得られる状態にあるからです。また小学校から英語を始める学校が増える傾向にありますが、今までの歴史からこれから先も急激に発音が良くなるとは考えられません。

英語学習の機材や媒体の革新により英語のインプットやアウトプットの量を飛躍的に高める事に成功しました。しかしその量に英語力が比例しないとなれば量だけを増やす方法が良いかどうかを考えてみる必要があります。英語の発音やリスニングを考えた場合に、今までは子供が母語を習うように英語を真似して覚えると考えられてきました。しかし、それならどうして第二言語は母国語のようの習うことができないのでしょうか。私はそれが簡単にできないのは臨界期の大きな問題が存在するからだと思います。子供は臨界期前に言葉を覚えてしまいます。すると子供がどう言語を身に付けるかではなく、人間がどう音声を認識するのかとか、またどう音声が作られているとか、母語がどのような影響を与えているかを理解して意識して練習する必要があります。

大事なポイントは過去英語学習の歴史から生の正しい英語のインプット量に学習者の英語力は比例しないという事実です。

これは私の英語学習の経験からも言える事です。

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