英会話力を正しく評価するには

話し言葉は音声で話したり、聞いたりしますので試験や評価をするのが大変難しい事になります。英会話はもちろん典型的な話し言葉の学問です。一般的な英語の試験ではどうしても白黒のはっきりする書き言葉としての英語が評価の対象となります。日本の学校の英語でも多くの時間が書き言葉としての教育が主体となります。しかし、通常の生活に必要な英語はどちらかと言えば話し言葉としての英語です。海外旅行でも頼りになるのは話し言葉としての英語です。

日本人が6年間も英語の教育を受けて海外で不便を感じるのは書き言葉を勉強しているため無理も無い事で、決して日本人の言語習得能力が低い訳でもありません。英語学習ではよく臨界期と言う言葉がでますが、この影響を大きく受けるのは特に話し言葉を聞く場合の事です。聞けないために間接的に発音も影響を受ける事になります。

書き言葉はかなりルールが決まっており、多くの事が明快に判断できる利点があります。教え易いそして覚え易いと言う側面を持っています。そして試験問題が作り易いのでほとんどの場合に英語は書き言葉の試験となります。しかし、この評価が話し言葉の運用に直結するわけでありません。英語を話すのは筋肉運動、脳の認知の仕事になりますから、それなりの別の学習をする必要があります。

話し言葉は生活に直結しているだけでなく、記憶とも深い関係にあります。書き言葉を暗記する場合でも文字をイメージ化して覚えるよりは、文字を音にして覚える方が遥かに効果的です。円周率の暗唱世界記録を持つ原口氏(60)は2006年10月3日に自身の記録を更新し10万桁を達成しました。この驚異的な記憶は全部音にして、歌のように覚えています。

音声の微妙なリズムやメロディは人間にとり非常に快適なもので、これは人間が生物であり、昔から音を生命維持のために使ってきたからです。人類の進化において哺乳類が爬虫類と生存競争ができたのも、恐竜は冷血動物であり、気温の低い夜間の活動は制限されていたからです。巨大な恐竜の餌となる恐れのある小さい哺乳類祖先は、夜間に活動をしました。夜間の活動では視覚より聴覚のほうが頼りとなったのです。ある音を感知して、それが自分にとって危険なものか、逆に餌として追求するものかを判断に使っていました。このようにして、哺乳類の聴覚は発達し、人類は更に聴覚を発達させました。進化論的にいうと、聴覚の鈍い哺乳類は淘汰されることとなったのです。

音を物理的なものとして考えた場合に、聴覚が視覚よりも優れているもうひとつの点は、時間特性の識別です。脳における情報処理の素子である神経細胞は電気を使って情報を伝えています。視覚も電気的な信号で伝えられますが、時間的な変化をとらえるのは、聴覚の方ずっと効果的で記憶に残ります。音速が光速よりずっと遅いためにその時間差を両耳で捉えられる事も関係しているかもしれません。

このような聴覚や運動神経を使う話し言葉である英会話は非常に人間的な面が現れるもので、デジタルのコンピュータが非常に苦手としている能力です。人間の発音する能力、音声を認識する能力、翻訳する能力をコンピュータで置き換えようとする研究は半世紀近くも経過しますが、未だに人間の能力にはとても及びません。逆に言えばだから大変興味がある分野と言えます。

英会話力を判断する方法は一般的な英語の試験ではなく、自分が常にどれくらいの力があるかを判断する必要があります。その能力あれば常に自分に最適な学習方法や教材を見つける事が可能となります。

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