本当のバイリンガルは存在しない

バイリンガルがもてはやされますが本当の意味でバイリンガルは存在しないと言うのが私の自論です。

私が意味するバイリンガルとは文字通り2つの言語を母国語のように操る意味です。

私がサンディエゴの学校に行っていた時面白い実験に遭遇しました。サンディエゴに在住する米国の夫婦と東京に居る日本の夫婦がちょうど小学3年生になる子供を外交官にするためバイリンガルに育てる試みです。3年生の子供2人が米国と日本の学校に半年間ずつ通い英語と日本語の生活を交互にするのです。単に半分を過ごすのでなく米国にいる半年で1年間のカリキュラムをこなします。そして日本に行ったら6ヶ月で日本の学校の1年のカリキュラムをこなします。サンディエゴに居る間は我々日本の大学生が日本語や日本の学校の補修を手伝いました。形から言えば理想的なバイリンガル教育方法です。1年を2倍に使うわけです。サンディエゴに居て子供たちは我々日本人を見れば完璧な発音の日本語で横にいる親には完璧な音の英語で切り替えて使っていました。理想的な試みでした。

結論から言えば1年半で終了してしまいました。両方ともかなり裕福な家族でしたので経済的な理由からではありません。半年ずつ米国と日本で過ごすだけでも大変なのに半年間で1年分をこなすのは大変だったようです。日本人が日本語だけで1年分を半年でするのが大変なのに、その上に言葉を変えてやると言うのですから難しい訳です。

私は翻訳を帰国子女に翻訳をやってもらった事があります。彼女は外国の生活が長く英語も日本語も聞いていただけではまったく分かりませんでした。しかし新聞などは英語の方が読みやすいと言っておりました。しかし翻訳をやらせると大きなミスが多く使いものになりませんでした。例えば“棚卸”を“棚を卸す”と訳してしまいました。まったくの誤訳です。彼女になぜ辞書を引かないのか注意したところ“棚卸”を“棚を卸す”だと何の疑問ももたなかったと言い張るのです。日本語がわからければ謙虚にもっと辞書を見るのですが日本語が分かってしまうのです。つまり彼女は発音は英語も日本語も問題ないのですが英語の生活が長いため英語と同じ語彙を持っていないのです。日本で生活をしていなかった年月の日本語が欠けているのです。彼女の教育環境からすれば当然でした。

野球で両投できる投手は存在するのか

1980年にプロ野球で右投げ、左投げの投手が誕生しました。私は大変興味深くその選手をみていました。理論的には各打者に対して有利にたてるし、両腕を仕えるので現役生活を長くできるかもしれません。理想的な投手となるはずです。スポーツ用品メーカーのミズノが右手にも左手にも使える6本指のグローブを作り話題になりました。打者がくると投げる方が投げる腕を変えるのです。しかし公式戦には出場できませんでした。パッターはスイッチ・ヒッターが多くいますがスイッチ・ピッチャーは3人しか存在しません。どの選手もほとんど記録を残していません。理論上は有利なのに存在しないのは生理学的に不可能だということでしょう。

左打者は一塁ベースに近いため後天的に左打ちする打者は非常に多くいます。しかし同じボールを単に打つだけでなくもう少し複雑なボールを投げるピッチャーには右左同じく使える選手がいないのです。

投げるよりはもっと複雑なコントロールを必要とする言語において本格的なバイリンガルが存在しなくて当然かもしれません。しかし英語の発音だけをとれば比較的わずかな期間でネイティブにはてしなく近づくことは可能です。

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