子供の英語教育で期待を持ち過ぎるな

現在、英語を話せなかった親が自分の子には英語を話せようにと希望を託すというのがありました。これは大きな問題だと思います。言葉を話すのは子供の場合は特に環境がありますので、親が話せなければ子が話せないのは当然な事です。それを学校とか英語塾に完全に託すのは正しい考え方でありません。他の学問もそうですが、言葉は特に学校や英語塾の授業を受けるだけで英語が話せるようになる程安易な事ではありません。親が英語を話せないのは子供の時に英語を始めなかったからではなく、学校の英語教育に問題はあったかもしれませんが原因は英語の習得に興味がなく十分な学習しなかっただけなのです。

だから現在でも子供が小さいときから英語を始めても、それなりの心構えと継続性が無ければ英語をものにすることはできません。また子供は言語を覚える天才のようにみているのも誤りです。

生まれた子供が生後12ヶ月で言葉を覚え始めると、平均的な6才児で1万3千語前後を知っており、高校卒業する頃には6万語くらいに増える訳です。すると1才から6才までに起きている間、2時間に一つの割合で単語を覚えていくことになります。

ペンシルバニア大学教授リラ・グレイトマン氏はもう少し詳しく報告しています。15ヶ月から18ヶ月の幼児は3日に1つの割合でしか覚えられませんが、その後急に1日に10個くらの割合で覚え始めます。この状態が聴覚が言語に対応した状態です。聴覚が急に良くなるのではなく、18ヶ月以降になると単語を単独で覚えるのでなく句や文章にして意味や文法と共に覚えるからです。カリフォルニア大学の言語学のLinne Mikkelsen(Ph. D. Linguistics)氏の言葉では「聴覚がその言語に適応を見せた後、稲の刈り取りのように徐々に空間を広げていくわけです」と言っています。この考え方は私の英語学習からも納得のいく説明だと思っています。

小さい子供の全てがいつでも言葉を覚えるのではなく、覚えるための条件があり、聴覚が言語に対応した時に始めて急速に英語の語彙や表現を覚え始めるのです。週に3時間や5時間の英語の授業で聴覚が言語に対応できるものでありません。母語の場合には母親を始め多くの周りの人が言語の習得に協力的で辛抱強いので、幼児なら誰でも聴覚が言語に対応できます。

もう一つ大事な要素は幼児は好奇心が強く、話したり、聞いたりする事に大変関心が高く、話そう話そうと言う意欲を持っています。幼児は話さなくてはならない必要性もあります。しかし小学生にもなるとこのような興味はかなり低くなってしまい、日本語の環境であれば第二外国語を習う必要性はまったくありません。母語であれば幼児は聴覚を言語に対応させ易いのです。

逆に子供が臨界期を過ぎても十分な聴覚が言語に対応できる練習をすれば言語をものにすることは可能です。もし小学校で英語を教えるなら聴覚を言語に対応さえる方向で教育すべきだと思います。

英語を話すために最も重要な要素は聴覚を言語に対応させる程の練習であり、それを持続させるのは英語に対する興味です。興味を持続させるのはどちらかと言えば大きくなってからの方がいろいろなモチベーションがあると思います。

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