フラッシュイングリッシュの大きな問題点
大きな問題はフラッシュイングリッシュが文型に収める学習方法が効果的であるか、そして効果的であった場合には、英語を習得した後にどう自分の英語メンテナンスするかと言う事です。

基本的な間違え
フラッシュイングリッシュの安田正氏の考え方に基本的な間違いがあると思います。安田正氏はブログで次のように書いています。

”「母国語が違うと、英語の習得の難易度が違ってくる」 このごろ、そんなことを、いろんなところで講演をしています。

例えば、今行われているテニスのオーストラリアオープンを見ると 私の言っていることが解っていただけるのではないでしょうか。 スペイン、セルビア、ベルーギーなどの選手が 英語でインタビューに答えているのにビックリします。 上手な英語ではないかもしれませんが、 それでもきちんと伝えたいことを伝えられているのです。

「すごい」と感じられた方が多いとは思いますが、 ここにこそ、英語学習の秘密が隠されているのです。過密なスケジュールをこなすテニスの一流プレーヤーが、 なぜ英語まで楽々と話してしまうのか。それは「英語が自分たちの母国語と似ている」からなのです。

だから、特別に勉強をしなくても、 テニスのことくらいならば見よう見まねで英語で話すことができるのです。 今流行の「聞き流し学習法」は、そんな彼らにもってこいの英語教材かもしれません。
例えて言うなら、仙台出身の私が東京の言葉に慣れるようなものです。 ですので、日本語とほとんど接点を見いだせないと思える英語を習うとなると 私たち日本人ではそうは行かないのです。

日本語と英語は文の組み立て方がまるで違います。 日本語は格助詞や副助詞で名詞をつないで文を作ります。 ところが、英語は動詞が決まれば、文の配列は自動的に決まってしまうのです。

そんな私たちが、ヨーロッパ人のような学習方法で英語をマスターするには 1に才能(aptitude)、2に努力(effort)が必要です。 それも極端な努力が求められます。”

日本語と韓国語は大変に文法が似ております。単語を置き換えるだけで大体理解できるような文になります。しかし、韓国人が日本語を習うのが簡単だとか、日本人が韓国語を習うのは非常に楽だと言う事は聞いた事がありません。ほとんどの日本人は母国語の日本語そっくりな文法の韓国語を話せません。

日本人が韓国語を話せば日本語臭い韓国語に、韓国人が日本語を話すと韓国語臭い日本語になります。つまり音の流ればまったく違いますから、文法的な構造が似ていても言語習得にはそれほど有利ではありません。

最大の問題はフラッシュイングリッシュは文型こそがやり直し英語のポイントだと言う事です。

”外国からのお客さんがあって、何か簡単な英語を話そうとすると、日本人はとにかく単語を並べようとする。
例えば、「私は昨日友だちとテニスをしました」という簡単な内容を話そうとすると、「Yesterdayね、Iね、tennisね、playよ」とやる人が実に多い。実際、こんな調子で話している人を何度も見かけたことがあるだろう。しかし、これでは外国人には絶対に通じないのだ。

日本語は単語をベースにした言語なので、助詞(て、に、お、は)を使えば、単語を並べただけで文章ができる。だから、「Yesterdayね、Iね・・・」と、やってしまうわけだ。日本語と英語の大きな違いは、日本語では、「て、に、お、は」によって、言葉を自由に並べ替えることができることである。例えば、「私は昨日友だちとテニスをしました」と言っても、「友だちと昨日私はテニスをしました」と言っても、意味・内容は変わらない。単語の配列(語順)は問題にならないのである。

これに対して英語の場合は、日本語のような助詞がなく、主語や動詞の並び方が決まっている。「主語+動詞+目的語」とか、「主語+動詞+補語」といった文型のパターンが決まっているということだ。つまり、日本語と英語ではそもそも文の構成が違うのである。この違いを前提にして、日本語を英語に変換していくことが必要となるのだが、それができないからなかなか英語が話せないのである。

日本人が英語を話せない最大の理由は、日本語と英語の文の構成の違いを把握していないことである。私たちは英語の「文型」について、総合的に理解する経験を欠いている。実は、ここが英語を英語として理解し、自分の主張(述べたいこと)を英語に変換し、発信することのできない最大のポイントなのである。

ビジネスマンが「やり直し英語」に成功するためには、まずこの文の構成の違いを理解することから始めなければならないだろう。
では、文として見た場合、日本語と英語はどこが違うのだろうか。
“She is good in that field.”
この文を見ると、私たちは一般的に、「sheがあって、これは当然、主語だろう。isはBe動詞。じゃ、次に来るのは?」と、文をバラバラに、かつ単語の構成物として見てしまう。

さらに、「inは前置詞だから・・・」などと、ブツブツとつぶやくようならば、あなたは完璧に日本人的英語感覚に毒されている。学生時代に習った、「S+V+O」とか、「S+V+C」といった文型理解では文を全体としてとらえることができず、パーツの理解にとどまってしまう。文法をトータルに英文全体の中で位置づける訓練を受けていないので、いまだに主語は?とか、目的語になるこの単語の意味は? と考えてしまうわけだ。

英語を話そうとするとき大切なことは、意味を伝えるのに最もふさわしい動詞を見つけることだということを忘れないでほしい。「私は昨日友だちとテニスをしました」で、ポイントになるのは「友だち」でも「テニス」でもなく、playという動詞を見つけることにある。この動詞を使うことを基にして、“I played tennis with my friends yesterday.”という文ができ上がるのだ。この場合に重要なのは、英語では、ある動詞を使うことを決めれば、それに応じて情報の核になる文型が自動的に決まってしまう点である。いわば動詞と文型が「セット形式」になっているという点だ。

英語を2つのパートに分けて考えると良い。前記の例文では、“She is good”と“in that field”の2つのパートに分けて考えるのが正しい。“She is good”の部分が、いわゆる文型と言われるパートで、主語や動詞などの配列で作られる。この部分でカバーしきれない情報は、付加的に、後ろにどんどん付け足されていく。このカバーできない情報を組み合わせるときには、日本語と同じように「て、に、お、は」に相当するものが使われる。

つまり、英語は配列によるパートと、そうでないパートが併存しながら形づくられている言葉なのである。日本人が英語を話そうとするとき、理解しづらく、ネックになるのは、恐らく、この配列による文の組み立ての部分、つまり文型の部分だろう。換言すれば、ここを理解すれば、英語を話すことがずっと容易になるのである。

日本語には文型と呼べるようなものはないが、英語はきっちりとしたルールの中で、それが形成されている。そのことをまず頭にたたき込んでほしい。 ”

言語の生い立ちを見れば分かる事ですが、言語は日本語でも英語でもルールとか文型とかから始まったものでなく、人間の音声が複雑になっただけの事です。そのために、英語で日本語でも主語だけとか、述語だけとか、いろいろな文型の表現があります。

動詞を使うことを決めれば、それに応じて情報の核になる文型が自動的に決まる事は絶対にありません。意味が通じれば良いだけで、主語が抜けたり、目的語が抜けたりする事は多々あります。たとえば”Thanks.”などが名詞かも動詞かも判然としません。使っている人はそんな事は全く気にしておりません。

言語の本質とはネイティブの使う表現をネイティブのような音で話す事です。日本人の分かり易い英語を文法をベースに作り出す事は、ネイティブの使う表現を使うのでなく、新しく作り出す事を意味しております。作りだすのが悪いのでなく、その利点は何かと言う事です。ネイティブの使う表現はなぜネイティブが使うのでしょうか。言語には文法がありませんから、皆が使えば言葉あり、表現となります。

自然発生的に使われるのが言語ですから、どうして使われるのかその本当の理由はネイティブでも分かりません。しかし、皆が使うと言う事は好きな表現、そしえ覚え易いと言えます。つまり何らかの理由で覚え易いから皆が使っているのは間違いない事実です。

つまり、文法に沿い型に収めた英語は発音し難いとか、覚え難い場合もあると思われます。そのような言葉を覚えるのは本当に良い事なのかどうかと言う事です。言語において”英語は動詞が決まれば、文の配列は自動的に決まってしまうのです”と言う事実はありません。言語はルールがベースとなっておりません。類似のパターンが多いだけであって、それを文法と呼んでおります。文法的には正しくても実際に使われない表現は無数にあります。

日本語と韓国語は文法構造が非常に似ています。しかし、韓国人が日本語を、日本人が韓国語を習う場合に簡単に覚えてしまうことはありません。言語習得の基本は繰り返しの反復練習であり、そのような練習無しで、文型を覚えるだけで話せるはずはありません。

言語が話せるのはそれなりの反復練習の成果であり、文の構造を学んだから簡単に話せるようなものではありません。脳は繰り返しをしないと覚えない仕組みになっています。

スペイン、セルビア、ベルーギーなどの選手が 英語でインタビューができるのは、母語の構造が似ているからでなく、彼等には英語を話す練習や英語を話す機会が多かったからであり、それなりの努力の成果なのです。仙台出身の安田氏が東京の言葉に慣れるとはまったく違います。仙台弁も東京弁も同じ日本語です。

母語の構造が似てなくても、その基本的な練習をすればスポーツ選手でもかなりの日本語を話せるのが日本で活躍する外国人力士なのです。日本の相撲の外人力士は構造が母語に似ていない場合でも良く話せるのは、それなりの相撲部屋の教育の仕組みがあるからです。基本的には繰り返しの練習する事です。

英語力維持の問題
もっと大きな問題はフラッシュイングリッシュで英語を習う事ができたとしても、その後はどうその英語力をメンテナンスするかと言う事です。

母語である日本語はテレビや映画やラジオや新聞を見て新しい日本語を覚えています。つまり日常の日本語の使用や運用により、自動的にメンテナンスしております。大変効率の良いメンテナンスだと言えます。

独自の型の英語ですと、その後も独自の英語作りは継続する事になります。独自の英語を覚えると、通常使われている英語が覚え難くなると思われます。もちろん聞き取り難いと言う事もあるでしょう。

つまり英語を使うだけでは、自動的にメンテナンスする事はできなくなってしまいます。私はこの方法が効果的な学習方法だとは思わないのです。仮にこの方法が効果的だと思った人は永遠にこの不思議な文型の英語を使い続けなくてはなりません。

私はこのような事は英語学習者に大変不幸な事態だと思っています。
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