英語発音の反復練習の落とし穴

記憶するために繰り返す練習は必要ですが、その落とし穴も存在します。「慣れによる間違った学習」です。単純に繰り返したから正しい事が記憶に定着する訳ではありません。歩いていても、走っていてもフォームが悪い人がたくさんいます。このような毎日行う基本動作でもフォームが悪いと言うのは慣れによる間違いの学習です。毎日繰り返しているのにフォームが悪いと言うのは間違った歩き方が定着してしまっているために、正しい歩き方よりはその身に付いた悪い歩き方の方が歩きやすいと感じているのです。苦痛を感じないので、直す必要も感じませんので、直りません。言葉でも同じような事が存在します。

日本人が英語の発音をする時には多くの人が日本語訛りで発音をしていますが、特にかなりの発音を勉強した人はあまり苦痛を感じていません。脳細胞は多くの細胞がお互いに関連して覚えますので、覚えるまでに時間がかかりますが悪い発音でも繰り返すと慣れてきます。

臨界期前の子供は聴覚が良いので自分の音声の調整が繊細ですから、臨界期以前に覚えた母語はほとんどの人が上手に話せます。しかし、日本にいる外国人の方で10年以上も滞在しても発音が上手に成らないのは、発音の悪いまま定着したもので繰り返しが不足ではありません。


英語の発音や表現を繰り返して覚える時にはこの「慣れによる間違いの学習」には注意を払う事が肝要です。臨界期を過ぎると発音の評価が下手になることは肝に銘じる必要があります。それを避けるためには常にフィードバックを得て自分の発音を評価することです。私の手法では録音して聞く事を勧めています。理想的には話しながら正しい発音ができることです。


私は米国に6年の滞在とその後通訳を長い事やってから、自分の発音のまずさに気付き大変衝撃を受けました。その理由は自分が英語の発音の練習は多分何万時間の単位でやってきましたし、仕事で英語を使っていても「英語がお上手ですね」など言われて、自分でも自分の発音は上手いと過信していたことです。

自分で正しい英語の発音を理解していなかったのです。ネイティブの自然な発音とは違うとは理解していましたが、その違いを深く追求することもしませんでしたが、その追及する事の意味すら理解できませんでした。「慣れによる悪い学習」の恐ろしさを知っていなかったのです。



英語の教材でも反復を重視する物が多くあります。繰り返す事は学習に必要な事ですがひたすらに回数を繰り返すとか、長時間繰り返す場合には常にこの「慣れによる悪い学習」を頭に入れておく事です。

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